散骨とは

散骨とは主に海や山などに細かく砕いたご遺骨を撒くことを言います。
現在、日本において散骨を規定する法律はなく、
節度を持って行う事による違法性はありません。

散骨という見送り方

お葬儀が終わった後、代々のお墓をお持ちの方は通常49日忌法要の時期に合わせて納骨を行いますが、
入るお墓が無い方はご遺骨をどうするのか考えなければなりません。
自宅保管以外の場合、実際に掛かる費用はかなりの負担になりますが、
お墓を購入するとなれば費用の他にも家族構成や、お子様・お孫様の世代の事まで色々と考えて判断しなければなりません。

実は数十年前から散骨という方法は行われていましたが、
徐々に認知度も高まって来ています。
その背景には日本社会の変化がある様に思われます。
従来ご遺骨はお墓に納めるのが一般的であり、
それぞれお彼岸やお盆にはお墓参りを
行いご先祖様のお墓に手を合わせました。
親戚達が大勢集まり、大人たちは料理を囲みお酒を交わし、
子供たちは嬉しく遊び回る。
そんな光景は日本の古き良き習慣でした。

散骨という見送り方<

そうした習慣も、進む核家族化や少子高齢化により
次第と少なくなっていき、それは大変寂しい事でありますが、
今後も更に減少へと進んでいく事は間違いなさそうです。
そうした背景の中、お墓を守っていく人が少なくなると共に、
これからお墓を購入するという方には
多くの不安があるのも自然な事だと思います。

散骨という見送り方<

散骨を行うにあたっての注意点

  • 散骨と言える行為なのか、それとも遺棄と見なされるのかという事で、
    遺棄となれば死体遺棄罪となる可能性もあります。
    死体遺棄とは人の遺体を社会通念や法規に沿わない状態で放置する事を言いますので、
    例え焼骨であってもそのままの状態で散骨をする事は出来ません。

  • 粉骨に変えたご遺骨は例えば故人様が過ごしたご自宅の庭にまいてもそれは散骨と言えますし、
    違法ではありません。
    但し、土中に埋めたり上から土を被せたりすればそれは「埋葬」となりますので違法です。

  • お庭に散骨すると言っても、それが大変なトラブルになる可能性もありますので実施の際は
    十分注意して行って下さい。
    又、将来ご自宅を売却する可能性が少しでもある方は敷地内での散骨は止めた方が
    いい事は言うまでもありません。